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2008年07月10日更新

<シニアベンチャー>郷里でコーチングによる人材育成業を開業

定年退職後、鳥取に帰郷
コーチングによる人材育成業を開業


●あだち人材育成研究所 代表 足立博俊
<あだち・ひろとし>昭和23年生まれ。関西電力在職中にコーチングに出合い、平成15年より本格的に学び始める。同20年4月に60歳で定年退職し、翌月、実家のある鳥取県米子市で「あだち人材育成研究所」を開業。コーチングとプレゼンテーション能力の開発を通して個人の能力と可能性を最大限引き出し、一人ひとりの成長と自己実現、ひいては企業の拡大発展に貢献することを目指す。
http://www.adachi-humanresource.com

文・写真:川井眞理(ピーエーピー・ジャパン

自分らしい仕事をしたいと考え、起業したシニアにエールを送るコーナーです。
会社が早期退職制度を打ち出したことで、定年後、関係会社で65歳まで勤める計画の遂行が難しくなった同時期に、足立さんはビジネスコーチングに出合って大変感銘を受け、資格を取り、定年退職後、コーチングによる人材育成業を開業。

「これからはコーチングの時代だ!」

――今年(08年)5月1日に開業された「あだち人材育成研究所」の事業内容を教えてください。
コーチングとプレゼンテーションを2本柱に人の能力や可能性を引き出し、一人ひとりの成長と自己実現を通じて活き活きとした人材を育成することで企業発展に貢献することを目指しています。コーチングではパーソナルコーチングとマネージャー研修、経営者向けセミナーを、プレゼンテーションではスクール事業のほか、セミナー等が中心です。

――手応えはいかがですか。
幸い開業と同時に以前研修を行なった滋賀県の企業からコーチング研修を受注し、7月からは地元企業でのプレゼンテーション研修もほぼ決まりました。ほかに在職中から続けているコーチング契約の個人のお客様が6人ほどいます。また開業記念セミナーや実践ビジネスコーチングの体験会なども実施しています。秋からは地元のカルチャーセンターで講座ももてそうです。

――じつは足立さんは元々起業を考えておられたわけではなかったと伺いましたが。
私は特別管理職の地位にあったので、従来通り定年後は関係会社に行き、そこで65歳ぐらいまで働くつもりでした。ところが7年ほど前に早期退職制度ができ、そう簡単に関係会社に行けなくなりました。そうなると自分でできることを何か探さないといけないが、振り返ると私には何もできるものがありません。そう思っていた矢先、会社の研修でビジネスコーチングに出合って、その考え方に強く感銘を受けたのです。

――どのようなことに感銘されたのですか。
私はそれまで指導やアドバイスという形で部下育成に力を入れていましたが、その手法がまったく逆だったんです。コーチングは相手のもっている能力と可能性を信じ、それを引き出すことで自発的な思考や行動を促し、目標実現や自己成長をサポートするコミュニケーションスキルでした。考えれば若い人もたくさんいいものをもっているのに、私にはそれを引き出すような関わり方が全然できていませんでした。それで「これからはコーチングの時代だ!」と思い、本格的にコーチングを学び始めました。

――それが結果的に退職後の起業につながったということですね。ではなぜ大阪を離れ、実家のある鳥取で開業することにしたのですか。
1年半ほど学んでプロフェッショナルコーチという資格が取れた頃には自信もついてきて、「プロでできるかな」と思うようになっていました。開業する地域については、関西には今までの人脈とたくさんの企業があってお客様を獲得しやすい状況にあるものの、自分のセミナールームを持ちたいという夢の実現と、生まれ育った山陰ではまだほとんど知られていないであろうコーチングを通して地元貢献する道を選んだのです。




ひとりでも多くの方が目標達成し、成長するお手伝いを

――マネージャー職の長かった足立さんならではの工夫もありますか。
人の成長に関わることが結構好きで長年携わってきたので、人材育成で社会に貢献できると思いました。育てる方向づけをしてくれるのがコーチングというわけです。一方、プレゼンテーションは単にテクニックを磨くのではなく、人の内面に着目し、自分の思いをいかに表現して伝え、相手とうまく繋がっていくかというヒューマンプレゼンテーションを重視しています。

――起業するため鳥取県米子市に自宅兼オフィスを建てられたそうですね。
帰省するにあたり父親の土地に少し買い増しして家を建てることになったので、それなら1階をオフィススペースにしようと……。研修やスクールを貸会場で行なうと面倒な予約手続きに加えて費用もかかります。研修やセミナーを自宅でしたい思いが強くあったので、面談室や58平米の研修室も作りました。15台分の駐車スペースも確保しています。

――開業にあたって苦心されたことはありますか。
今が一番大変な時期かも(笑)。私は関西で40年近く勤めていたので、地元には小・中・高校までの同級生と親戚ぐらいしか人脈がありません。技術職だったので営業は初めてで、今は地元商工会議所の会員になったり、産業振興機構にアドバイザー登録したりして地元ネットワークを徐々に増やしているところです。

――最後に今後の計画を教えてください。
ひとりでも多くの方にコーチングとプレゼンテーションの素晴らしさを知っていただき、その人が目標達成し、成長するお手伝いをしたいですね。企業にとっては売り上げ目標の達成や生産性向上、社内コミュニケーションの活性化などに繋がります。そのためにもまずは山陰地域で「あだち人材育成研究所」の名前を広めることが大事と考え、今後はコーチングとプレゼンテーションの体験セミナーにも力を入れたいと思っています。








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