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2008年05月08日更新

<労務Q&A>改正パートタイム労働法への対応

改正パートタイム労働法への対応

●富岡英紀(とみおか・ひでき):
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
●加藤美香(かとう・みか):
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。

今年の4月からパートに関する法律が改正され、企業に対して義務づけられる項目が増えたと聞きました。当社は従業員の半数近くがパートなのですが、具体的にはまだ何も対応していません。まずは何から取り組めばよいのでしょうか。教えてください。
(埼玉県 K社社長)
パートというだけで正社員と差別的に取り扱うことが禁止されました。待遇の改善や正社員になれる機会を与えるなどに取り組む必要があります。

パートの労働条件が著しく不利にならないようにという目的で作られたパートタイム労働法ですが、平成20年4月からは改正後の法律が適用となります。

具体的には、正社員なみの働きをしているパートに対して正社員とのバランスを考えて賃金を決めるなど、待遇をアップするよう義務づけている点が柱となっています。何も対応をしないでいるとトラブルに発展することが予想されますので、改正点をしっかり確認し体制を整えましょう。

具体的な改正ポイントはつぎの4つです。
(1)労働条件の文書交付、説明義務
(2)均衡のとれた待遇の確保の促進(働き・貢献に見合った待遇ルールの整備)
(3)正社員への転換の推進
(4)苦情処理・紛争解決援助

今回の改正でもっとも影響がありそうなのが、(2)の「均衡のとれた待遇の確保の促進」です。業務内容や責任、人事異動(配置転換)の有無や範囲、契約の期間、そのすべてにおいて正社員と同じであると判断されたパートに対しては、正社員と同等の処遇で取り扱わなくてはなりません。

つまり、呼び方はパートであっても実態が正社員と同じであれば待遇面における差別ができなくなります。また、正社員を募集する場合にはパートにもその情報を知らせることや、一定の条件を満たしていれば正社員になれる制度を導入することなどが新たに義務づけられました。

パートのもつ能力を十分に引き出し、会社の重要な戦力として働いてもらうためにも、待遇や雇用環境を改善することは大変重要なことです。今回の法改正をきっかけに、大企業ではパートの待遇を見直す動きがすでに出ています。そうなると中小企業にとってはパートの確保がますます難しくなるものと思われます。

今後はパートの待遇改善に努め、やる気のあるパートには正社員になれる機会を与えるなど、働きやすくてやりがいのある職場環境をつくることが重要になってくるでしょう。

【参考資料】 改正パートタイム労働法のポイント14KB
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