2008年05月08日更新
<起業家の法則>商品力を強化するためのツール
商品のライフサイクルを把握して
つねに新たな手を打ち続けよう
●ベンチャー・リンク チーフコンサルタント 坂井義尚
さかい・よしひさ。平成4年、立教大学経済学部卒、ベンチャー・リンク入社。サンマルクをなどFCビジネスの経営指導、全国の中堅・中小企業の経営支援で豊富な実績を積み、現在は年間200本以上の講演を全国で展開する講師として活動。
つねに新たな手を打ち続けよう
●ベンチャー・リンク チーフコンサルタント 坂井義尚
さかい・よしひさ。平成4年、立教大学経済学部卒、ベンチャー・リンク入社。サンマルクをなどFCビジネスの経営指導、全国の中堅・中小企業の経営支援で豊富な実績を積み、現在は年間200本以上の講演を全国で展開する講師として活動。商品力強化目標設定シート、プロダクト・ライフ・サイクル理論、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント理論――商品力を強化するためのツールをご紹介しよう。どんな手を打つべきかが明確になってくる。
商品力強化の活動内容を年次で明確にする
商品力を強化するか、それとも販売力を強化するか。ともにお金がかかるので、多くの中小企業にとって迷うテーマである。ふたつ同時に取り組める経営資源はないので、優先順位を整理しておかなければならない。
下の「商品力強化目標設定シート」を作成して、商品力強化のステップを明確にする。記入方法は以下のとおり。
(1)商品力強化に向けた改善課題を明確にする。
(2)各課題に対する最終目標を設定する。
(3)各最終目標を達成するための活動計画を1年後、2年後、3年後に分けて策定する。
さらに、この表をもとに毎年の経営計画を策定する。具体的な活動計画を経営計画のなかに盛り込めば、経営計画が緻密になり、自社の3年後のイメージが明確になってくるのである。
商品力強化目標設定シートの記入例を紹介しておこう。
改善課題が「製品コストの削減」の場合――。最終目標「コスト15%削減」、1年後「製品部材の見直しによる徹底したコスト削減実施」、2年後「一部製造工程の内製化による一層のコスト削減」、3年後「従来の施策の徹底によるコスト15%の削減」。

商品をプロダクト・ライフ・サイクルに位置づける
商品力の強化するうえで、自社の商品がプロダクト・ライフ・サイクル(以下PLC)のどこに位置しているかを見極めなければならない。PLCには5つの時期がある。
・R&D期・・・売り上げが上がらず、設備投資などで経費だけがかかる。
・導入期・・・売り上げが出はじめる。
・成長期・・・売り上げが伸びる。
・成熟期・・・類似品が出るなどマーケットが拡大する。
・陳腐化期・・・ピークを過ぎて商品が飽きられていく。
商品が5つのどの時期にあるかを見極めれば、打つべき手を適切に考えられ、いま販売力と商品力のどちらに力を入れるべきかの判断材料にもなる。PLCにもとづいた施策の例をあげよう。
成長期の初期・・・徹底して営業構造を見直して、広告宣伝費を投入するなどして販売力を強化する。
成熟期・・・商品の改良を行なって新商品を開発、商品群としての売り上げを伸ばす。
陳腐化期・・・現在の商品に広告宣伝費をかけるのではなく、新しい商品を開発する。
商品のライフサイクルを延命するには、商品が成熟期に入りかかったときに、新しい商品開発に取り組み、成熟期にヒットさせること。衰退してしまうはずの流れを引き延ばすのである。要は、新商品開発、新市場開拓によって、可能性のある成長路線に入っていくことだ。これがPLC理論の考え方である。
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの実践
商品の組み合わせ(ポートフォリオ)を管理することで、つねに好ましい商品構成で自社の売上高と利益率を高めていく方法がある。プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(以下PPM)である。
PPMでは商品を「問題児」「花形」「金のなる木」「負け犬」の4つに分類する。縦は市場成長率で、「花形」が高く、「金のなる木」が低い。横はシェアで、「金のなる木」が高く、「負け犬」が低い。

市場成長率が高ければ、商品の売り上げは伸びる。シェアが高ければ、商品の競争力が高くなる。市場成長率が高いか低いか、シェアが高いか低いか、この4つの象限に商品を分けて、それぞれの象限によって商品のとらえ方を変えるのである。
(1)問題児・・・・・たいていの商品はここから入る。シェアはなくても市場成長率が高いからこそ参入するのだが、売り上げが伸びるかどうかは、まだわからない。
(2)花形・・・・・・問題児のシェアが伸びている。
(3)金のなる木・・・花形となった商品の市場が時間とともに成長しなくなる場合。シェアは高いのだが、市場成長率の下がったことで新たな参入がなくなり、競争率は下がる。この象限では、設備投資などをかけずに一定の売り上げを確保して高収益を実現できる。しかし、それに安住せずに次の花形となる商品開発に取り組む必要がある。
(4)負け犬・・・・・競争に勝てず、シェアの伸ばせない。しかも市場成長率が下がっている。商品が負け犬になったら早く撤退する必要がある。
問題児→花形→金のなる木→負け犬、という流れを辿るのが一般的である。しかし問題児→負け犬と進むケースもある。金のなる木で得た稼ぎを問題児に投入して育成するというバランスのとれた商品分布を実現させるのがPPMである。
PLC理論やPPM理論を活用して、自社の商品の分布を把握して、どの商品が収益を上げられるのか、どの商品に力を入れるべきか、どの商品を撤退させるべきかをつねに考えるのが、商品力強化の鉄則である。
商品力を強化するか、それとも販売力を強化するか。ともにお金がかかるので、多くの中小企業にとって迷うテーマである。ふたつ同時に取り組める経営資源はないので、優先順位を整理しておかなければならない。
下の「商品力強化目標設定シート」を作成して、商品力強化のステップを明確にする。記入方法は以下のとおり。
(1)商品力強化に向けた改善課題を明確にする。
(2)各課題に対する最終目標を設定する。
(3)各最終目標を達成するための活動計画を1年後、2年後、3年後に分けて策定する。
さらに、この表をもとに毎年の経営計画を策定する。具体的な活動計画を経営計画のなかに盛り込めば、経営計画が緻密になり、自社の3年後のイメージが明確になってくるのである。
商品力強化目標設定シートの記入例を紹介しておこう。
改善課題が「製品コストの削減」の場合――。最終目標「コスト15%削減」、1年後「製品部材の見直しによる徹底したコスト削減実施」、2年後「一部製造工程の内製化による一層のコスト削減」、3年後「従来の施策の徹底によるコスト15%の削減」。

商品をプロダクト・ライフ・サイクルに位置づける
商品力の強化するうえで、自社の商品がプロダクト・ライフ・サイクル(以下PLC)のどこに位置しているかを見極めなければならない。PLCには5つの時期がある。
・R&D期・・・売り上げが上がらず、設備投資などで経費だけがかかる。
・導入期・・・売り上げが出はじめる。
・成長期・・・売り上げが伸びる。
・成熟期・・・類似品が出るなどマーケットが拡大する。
・陳腐化期・・・ピークを過ぎて商品が飽きられていく。
商品が5つのどの時期にあるかを見極めれば、打つべき手を適切に考えられ、いま販売力と商品力のどちらに力を入れるべきかの判断材料にもなる。PLCにもとづいた施策の例をあげよう。
成長期の初期・・・徹底して営業構造を見直して、広告宣伝費を投入するなどして販売力を強化する。
成熟期・・・商品の改良を行なって新商品を開発、商品群としての売り上げを伸ばす。
陳腐化期・・・現在の商品に広告宣伝費をかけるのではなく、新しい商品を開発する。
商品のライフサイクルを延命するには、商品が成熟期に入りかかったときに、新しい商品開発に取り組み、成熟期にヒットさせること。衰退してしまうはずの流れを引き延ばすのである。要は、新商品開発、新市場開拓によって、可能性のある成長路線に入っていくことだ。これがPLC理論の考え方である。
プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの実践
商品の組み合わせ(ポートフォリオ)を管理することで、つねに好ましい商品構成で自社の売上高と利益率を高めていく方法がある。プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント(以下PPM)である。
PPMでは商品を「問題児」「花形」「金のなる木」「負け犬」の4つに分類する。縦は市場成長率で、「花形」が高く、「金のなる木」が低い。横はシェアで、「金のなる木」が高く、「負け犬」が低い。

市場成長率が高ければ、商品の売り上げは伸びる。シェアが高ければ、商品の競争力が高くなる。市場成長率が高いか低いか、シェアが高いか低いか、この4つの象限に商品を分けて、それぞれの象限によって商品のとらえ方を変えるのである。
(1)問題児・・・・・たいていの商品はここから入る。シェアはなくても市場成長率が高いからこそ参入するのだが、売り上げが伸びるかどうかは、まだわからない。
(2)花形・・・・・・問題児のシェアが伸びている。
(3)金のなる木・・・花形となった商品の市場が時間とともに成長しなくなる場合。シェアは高いのだが、市場成長率の下がったことで新たな参入がなくなり、競争率は下がる。この象限では、設備投資などをかけずに一定の売り上げを確保して高収益を実現できる。しかし、それに安住せずに次の花形となる商品開発に取り組む必要がある。
(4)負け犬・・・・・競争に勝てず、シェアの伸ばせない。しかも市場成長率が下がっている。商品が負け犬になったら早く撤退する必要がある。
問題児→花形→金のなる木→負け犬、という流れを辿るのが一般的である。しかし問題児→負け犬と進むケースもある。金のなる木で得た稼ぎを問題児に投入して育成するというバランスのとれた商品分布を実現させるのがPPMである。
PLC理論やPPM理論を活用して、自社の商品の分布を把握して、どの商品が収益を上げられるのか、どの商品に力を入れるべきか、どの商品を撤退させるべきかをつねに考えるのが、商品力強化の鉄則である。
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