2008年02月07日更新
<教育業界>体験型環境教育を事業化
スポーツ施設から体験学習施設へ!
琵琶湖を利用した体験型環境教育
●オーパルオプテックス株式会社
琵琶湖を利用した体験型環境教育
●オーパルオプテックス株式会社
環境意識の高まりを受け、社会貢献の一環として環境教育に取り組む企業は増えているが、滋賀県大津市のオーパルオプテックス(以下、オーパル)は、社会貢献としてだけでなく、本格的な事業化を目指し、環境教育に取り組んでいる。
スポーツ施設から琵琶湖を使った体験学習の施設へ
オーパルは、もともと赤外線センサーメーカーのオプテックス(滋賀県大津市)が、社員の福利厚生と地域への社会貢献を兼ねて90年に設立したスポーツ施設。当初は、大人向けにカヌー教室を開催していたが、学校などから、「子どもたちにカヌーを教えて欲しい」といった要望が多数寄せられるようになったことから、子ども向けの水上スポーツの体験学習を始めた。その後、琵琶湖の沿岸という立地を生かして水環境学習を加え、2003年から本格的に体験学習に取り組みだした。
オーパルは、赤外線センサーメーカーのオプテックスが、社員の福利厚生と地域社会への貢献を兼ね、フィットネスクラブとカヌーなど、水上スポーツの教室を運営するスポーツ施設として設立した
オーパルの水環境体験学習は、琵琶湖の水や生き物の観察・実験を通して水環境の大切さを学ぶというもの。じっさいに子どもたちが琵琶湖に入って採取したプランクトンや水草などを顕微鏡で観察したり、湖水の水質を調べる実験をしたりしながら、琵琶湖の水環境についての理解を深める。このほか、湖畔に群生するヨシを使った「ヨシ笛」作りを通じ、ヨシの水質浄化作用を学んだり、「釣り体験」を通じて湖の生態系を学んだりするコースもある。
総合学習や理科の授業にも使える内容を企画
体験学習事業を企画するうえで同社が留意しているのは、学校授業の一部として使える内容にすることだ。
「総合学習や理科の授業の一部として利用できれば、学校としても導入しやすい」(山脇秀錬社長)からだ。そこで、滋賀県の公立中学校の元校長で水環境教育の専門家でもあった川﨑睦男氏を顧問に迎え、プログラム作りの指導を仰ぐ一方、滋賀県の公立学校の教師たちと「滋賀理科大好き研究会」という研究会を組織し、自らも研究を重ねた。また、じっさいに体験学習を行なうさいには、事前に教師との打ち合わせを綿密に行ない、それぞれの学校のニーズに応えた内容になるような配慮もしている。
オーパルの環境体験学習は、建物に隣接する琵琶湖の湖岸で子どもたち自身が水を汲んだり、水棲生物を採取したりしながら行なう
こうした姿勢が評価されたこともあり、参加者は年々増加、02年に体験学習をスタートした当初、年間900人強程度だったものが、07年には、9600人と、10倍以上に膨れ上がった。また、「1回来場されると、2、3回続けられる学校が多い」(山脇社長)と、リピート利用も多くなっている。さらに、最近は、地元だけでなく、修学旅行の一環として体験学習を取り入れる県外の学校の利用も増えているという。
社会貢献から本格的な事業へと飛躍を目指す
上述のように参加者は過去5年間で10倍以上に増えたが、同社の売上高全体に占める体験学習の割合は、3分の1程度に留まっている。というのも、この体験学習の事業は、親会社であるオプテックスの社会貢献的な取り組みとして位置づけられており、利用料金も抑えてあるからだ。
環境体験学習プログラムは、元中学校の校長で環境教育の第一人者である川﨑睦男氏の指導を受けて開発した
たとえば、「湖畔の生き物・水質調べ」のプログラムの参加料金は、1時間の授業で1人630円。しかも、滋賀県内の学校の児童・生徒の場合、参加料は、210円で、残りの3分の2は、オプテックスが、地域貢献として補助する仕組みになっている(07年度の場合)。
このように、売り上げ自体は、さほど大きくないが、親会社が費用の一部を補助していることもあり、同社の経営は黒字化を実現している。しかし、親会社の補助額には上限があり、将来的に、増加する参加者に対応できなくなる可能性がある。このため、同社自身も、体験学習を収益事業として育てていく必要がある。
環境体験学習のほか、カヌーなどのスポーツ体験もあり、修学旅行などで訪れる学校は、スポーツ体験と環境体験学習をセットにして受講するケースが多い
そのため、同社では、水環境関連のプログラムの充実を図ると同時に、「冬場の利用者を増やすため、水辺以外の場所での体験プログラムも増やしていく」(山脇社長)計画だ。さらに、琵琶湖博物館など、琵琶湖沿岸の施設や他の企業と提携した新しい環境教育プログラムの開発も検討しているという。
また、現在、スポーツ体験に比べ、低めの価格設定になっている環境学習の料金の見直しも、将来は検討していく予定だ。
「現在は、スポーツ体験と組み合わせて、3500円程度になるようにしているが、将来は、環境学習の内容をさらに充実させ、環境学習だけの組み合わせで同程度の価格設定ができるような工夫もしていきたい」(山脇社長)
【企業概要】
会社名 オーパルオプテックス株式会社
所在地 滋賀県大津市御琴5-265-1
電 話 077-579-7111
U R L http://www.o-pal.com/
オーパルは、もともと赤外線センサーメーカーのオプテックス(滋賀県大津市)が、社員の福利厚生と地域への社会貢献を兼ねて90年に設立したスポーツ施設。当初は、大人向けにカヌー教室を開催していたが、学校などから、「子どもたちにカヌーを教えて欲しい」といった要望が多数寄せられるようになったことから、子ども向けの水上スポーツの体験学習を始めた。その後、琵琶湖の沿岸という立地を生かして水環境学習を加え、2003年から本格的に体験学習に取り組みだした。
オーパルは、赤外線センサーメーカーのオプテックスが、社員の福利厚生と地域社会への貢献を兼ね、フィットネスクラブとカヌーなど、水上スポーツの教室を運営するスポーツ施設として設立したオーパルの水環境体験学習は、琵琶湖の水や生き物の観察・実験を通して水環境の大切さを学ぶというもの。じっさいに子どもたちが琵琶湖に入って採取したプランクトンや水草などを顕微鏡で観察したり、湖水の水質を調べる実験をしたりしながら、琵琶湖の水環境についての理解を深める。このほか、湖畔に群生するヨシを使った「ヨシ笛」作りを通じ、ヨシの水質浄化作用を学んだり、「釣り体験」を通じて湖の生態系を学んだりするコースもある。
総合学習や理科の授業にも使える内容を企画
体験学習事業を企画するうえで同社が留意しているのは、学校授業の一部として使える内容にすることだ。
「総合学習や理科の授業の一部として利用できれば、学校としても導入しやすい」(山脇秀錬社長)からだ。そこで、滋賀県の公立中学校の元校長で水環境教育の専門家でもあった川﨑睦男氏を顧問に迎え、プログラム作りの指導を仰ぐ一方、滋賀県の公立学校の教師たちと「滋賀理科大好き研究会」という研究会を組織し、自らも研究を重ねた。また、じっさいに体験学習を行なうさいには、事前に教師との打ち合わせを綿密に行ない、それぞれの学校のニーズに応えた内容になるような配慮もしている。
オーパルの環境体験学習は、建物に隣接する琵琶湖の湖岸で子どもたち自身が水を汲んだり、水棲生物を採取したりしながら行なうこうした姿勢が評価されたこともあり、参加者は年々増加、02年に体験学習をスタートした当初、年間900人強程度だったものが、07年には、9600人と、10倍以上に膨れ上がった。また、「1回来場されると、2、3回続けられる学校が多い」(山脇社長)と、リピート利用も多くなっている。さらに、最近は、地元だけでなく、修学旅行の一環として体験学習を取り入れる県外の学校の利用も増えているという。
社会貢献から本格的な事業へと飛躍を目指す
上述のように参加者は過去5年間で10倍以上に増えたが、同社の売上高全体に占める体験学習の割合は、3分の1程度に留まっている。というのも、この体験学習の事業は、親会社であるオプテックスの社会貢献的な取り組みとして位置づけられており、利用料金も抑えてあるからだ。
環境体験学習プログラムは、元中学校の校長で環境教育の第一人者である川﨑睦男氏の指導を受けて開発したたとえば、「湖畔の生き物・水質調べ」のプログラムの参加料金は、1時間の授業で1人630円。しかも、滋賀県内の学校の児童・生徒の場合、参加料は、210円で、残りの3分の2は、オプテックスが、地域貢献として補助する仕組みになっている(07年度の場合)。
このように、売り上げ自体は、さほど大きくないが、親会社が費用の一部を補助していることもあり、同社の経営は黒字化を実現している。しかし、親会社の補助額には上限があり、将来的に、増加する参加者に対応できなくなる可能性がある。このため、同社自身も、体験学習を収益事業として育てていく必要がある。
環境体験学習のほか、カヌーなどのスポーツ体験もあり、修学旅行などで訪れる学校は、スポーツ体験と環境体験学習をセットにして受講するケースが多いそのため、同社では、水環境関連のプログラムの充実を図ると同時に、「冬場の利用者を増やすため、水辺以外の場所での体験プログラムも増やしていく」(山脇社長)計画だ。さらに、琵琶湖博物館など、琵琶湖沿岸の施設や他の企業と提携した新しい環境教育プログラムの開発も検討しているという。
また、現在、スポーツ体験に比べ、低めの価格設定になっている環境学習の料金の見直しも、将来は検討していく予定だ。
「現在は、スポーツ体験と組み合わせて、3500円程度になるようにしているが、将来は、環境学習の内容をさらに充実させ、環境学習だけの組み合わせで同程度の価格設定ができるような工夫もしていきたい」(山脇社長)
【企業概要】
会社名 オーパルオプテックス株式会社
所在地 滋賀県大津市御琴5-265-1
電 話 077-579-7111
U R L http://www.o-pal.com/



