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2008年01月24日更新

<12月号特集>日本全国ニュービジネス事例

活路はここにあり

地方の中小建設会社でも、すでにニュービジネスで成功を収めている企業は少なくない。
建設業で培った技術を応用して新たなビジネスを展開する企業や、異業種と手を取り合って未知の新事業に取り組む企業など、ニュービジネスの展開方法もさまざまだ。

 環境、リサイクル分野
 農林業分野
 リフォーム、リニューアル分野
 町づくり、地域活性化
 新技術・新工法の開発と普及

分類/社名・所在地            
新事業概要

 中山組(北海道札幌市)
バイオテクノロジーを用いて食物残さの処理技術を開発、事業化を目指している。水産物の食物残さには重金属が含まれているため処理が難しいが、重金属処理技術を持つ企業などの協力を得て新処理技術を考案。残さの分解・減量の実証試験までは成功し、「ローコストで廃棄物ゼロの処理事業」への軌道が整っている。(http://www.nakayamagumi.co.jp


 帯建工業(北海道帯広市)
雪処理のコストダウンに取り組み、北海道自然融雪工業(札幌市)と共同で融雪ビジネスの事業化を進めている。開発したシステムは、四角いコンクリート製の融雪槽を地下に設置し、その中に落とした雪を地下水で溶かす。企画会社など6社でグループを結成し、豪雪地域への販売や家庭用の開発にも取り組んでいる。(http://www2.app.ne.jp/obiken/yusetsu.html


 長谷川建設(北海道稚内市)
日本最大級の自然エネルギー基地として期待がかかる北海道・稚内の地域特性を生かし、大学や異業種企業からなる「稚内新エネルギー研究会」を発足。風力発電をはじめ、波力や潮力による発電、廃棄物系バイオマスの活用、雪の通年貯蔵による雪冷熱の有効活用、太陽エネルギー利用などについて研究を重ねている。(http://www.haseken.net/


 工藤建設ほか(岩手県水沢市)クロスフロー型風力発電装置の開発に成功し、需要拡大を目指している。太陽光発電パネルを設置して風力と太陽光を併用したハイブリッド発電装置で、全方向の風を捉えて回転を増大させる仕組み。風車の設計や市場調査を手がける2社と提携するとともに、大学の協力で風車の開発やエネルギー複合利用の研究にも取り組んでいる。


 渡部産業(福島県猪苗代町)
建設業のほかに、土石採取販売や産業廃棄物中間処理業を営む同社は、これまでの土づくりのノウハウを生かし、農業分野に進出。重機械を使って栽培用ハウスを建設し、自社保有の産廃焼却炉からの廃熱を再利用してサンチュのハウス栽培に取り組んでいる。必要な労働力は建設業との間で調整し、余剰労働力の平準化を図っている。


 日比谷アメニス(東京都港区)
林業廃棄物として処理されていたスギやヒノキの樹皮を利用したリサイクル事業に取り組んでいる。樹皮の持つ高い雑草抑制効果や防塵効果、地表保湿性確保を生かしたマルチング素材を開発。除草管理作業の省力化や、ヒートアイランド現象の改善が期待される。製造と販売はほかの事業者と役割分担し事業展開を図っている。(http://www.amenis.co.jp


 宮下組(長野県上田市)
低迷する中心市街地に活気を取り戻そうと、自ら魅力的な飲食店舗を施主に企画・提案する事業に進出した。これまでの知識や経験を生かして、入念なリサーチや店舗・商品・食材・顧客・宣伝などの企画提案を手がける。将来的には、料飲コンサルタント兼施工業者を目指す。


 丸福久保田組(長野県駒ヶ根市)
これまで培った施工技術を活用すると同時に、他の企業や自治体との連携により、マイクロ水力発電の可能性を模索。発電関係機関との調整や申請、水車設備と付随施設の設備計画、稼働条件や維持管理性能の調査、データ収集などを行なって事業基盤を固め、マイクロ水力発電の有用性・実用性を検証しながら、事業化への道を着実に切り開いている。


 大廣建設(長野県上田市)
キノコ菌による浄水場汚泥の中間処理と改良土へ再生するリサイクル事業に取り組んでいる。汚泥処理費用を軽減できるだけでなく、そこで再生された改良土を用いて栽培農家での減農薬栽培、さらにはブランド農産物の生産も視野に入れる。長野県上田市のNPOと連携し、支援や広報活動の協力も得ている。(http://www.taikou-k.co.jp/


 石井工業(山梨県大月市)
06年6月に農業生産法人「四季菜」(山梨県甲州市)を設立し、現在遊休農地約85aを賃貸借により確保。ハウス施設により数種類のトマトを栽培・出荷している。また、観光農園や直売所「ミニトマート」を併設し、地域の観光農園との連携を図り、観光交流の増大と地産地消を促している。(http://www.shikisai-agri.com/


 市川工務店(岐阜市)
従来の土舗装にリサイクル炭化材を混ぜる「カーボンクレイ工法(炭土舗装)」を開発。炭の持つ効果を土舗装に付与することで、人と環境にやさしい舗装を行なうことができるうえ、保水性が高いという特徴も持つ。この技術の活用・普及を目指し、従来に比べて手軽に施工できる「ブロック化」に取り組んでいる。(http://www.ic-group.co.jp/main/


 西栄建設(新潟県長岡市)ほか
西栄建設を幹事企業として異業種連携グループ「生活環境研究室」を設立。昨今の健康ブームに着目して、健康志向のベッド「愛夢眠(あいむうみん)」を開発した。このベッドは竹炭を使用しているほか、面状ヒーターとセラミックスを組み合わせ、遠赤外線効果によって体をやさしく包み込み安眠効果を発揮する。(http://www5.ocn.ne.jp/.nishiei


 松島工業(富山県高岡市)
これまで培ってきた技術力を生かせるとしてリフォーム事業に進出した。地域の各業者が統一ブランドを用いて、投資リスクの軽減、販路開拓の早期化、体制の確立が可能なフランチャイズチェーン制度を導入。現在、県内外7社と販売促進の協議を重ね、テレビCMなどでのPR展開も検討している。(http://www.wazanoreform.net


 クレーベン(愛知県名古屋市)
46年にわたる左官業での経験を生かして新しい「土壁」を開発。住宅内装材から発生する揮発性有害化学物質を抑える遠赤外線原水を独自技術で混入し、マイナスイオンを発生させると同時に、シックハウス対策にも効果を発揮する。土壁と遠赤外線原水の最適な配合量の研究など、さらなる改良に取り組んでいる。(http://www.kleben.co.jp


 ヤマシタ(大阪市)
産業廃棄物処理会社や生コンクリートプラントとともに、コンクリート再生技術と再生骨材の商品化を目指している。大学からのアドバイスも得て試作品を製作。実験を積み重ね、高品質化に向けた改良に取り組んでいる。再利用ができれば、不足している川砂利(コンクリートの骨材)の使用を抑制し環境保全にもつながるという。(http://yamashita1921.com/


 秋村組ほか(滋賀県近江八幡市)
持続可能なまちづくりを目指す「エコ村構想」の第1号モデル「小舟木エコ村」の事業会社として「地球の芽」を設立。様々な団体とネットワークを結びながら、企画・開発、提案イベント、産学連携での研究事業などに取り組んでいる。07年1月に着工し、08年秋にオープン予定。(http://www.chikyunome.co.jp


 西野建設ほか(徳島県阿南市)
徳島県南部沿岸は近年、藻場の衰退とともに漁獲量が減少、漁業就業者や後継者も減少している。その進行を食い止めようとポーラスコンクリート製造の技術を持つ同社は、漁場に適した増殖礁を開発。このコンクリートは、多孔質のため海草が付着しやすく、稚貝の生息が比較的容易となる。リサイクル素材を活用できる環境配慮型の製品でもある


 マルウラグループ(徳島県三好市)
景観法の施行や、街並景観を整備する制度的な取り組みの機運の高まりを受けて、建物の耐震改修工事や断熱改修工事の際に、美観向上のための景観改修工事も行なう事業に進出。顕著化した市場はまだ小さいが、プロジェクト全体を通観できる提案が重要となることから、専門家や学識経験者とも連携してニーズ調査を行なっている。


 ハギノ建設(高知県安芸市)
05年に農業法人ハッピーファームを設立。事業規模は総面積0.5ha、11棟のハウスで高糖度のミニトマト栽培を手がけている。ミニトマトは「ハッピートマト」という商品名で商標登録済みで、ブランド化を推進中。栽培が難しい品種で規格外品も発生するため、ジュースやジャムなどの加工事業にも着手している。(http://www.happy-tomato.co.jp


 日本建設技術(佐賀県唐津市)
研究開発型施工会社を目指す同社は、工学博士でもある社長が陣頭指揮を執り、ガラス廃材を再資源化したリサイクル材「ミラクルソル」を開発。ワイン瓶などの有色廃ガラス処分場の不足を受けて考案した。多孔質で吸水・非吸水の調整が可能であるため、河川や農業用水、公園など水辺環境の水質浄化に役立つと期待される。(http://www.nkg-net.co.jp


 浜広工業(宮崎県都城市)
畜舎設備のノウハウを持つ同社は、畜舎内の空調システムの新開発に乗り出し、地下の温度を地上に取り出し、冷暖房に利用できるシステムを考案。宮崎県では夏の暑さのために家畜が衰弱死してしまうこともあるため、エアコンの需要が高く、専門メーカーとも連携して、さらなる改良を目指している。(http://www.hamahiro.co.jp


 修成建設(沖縄県宜野湾市)
沖縄県の食に欠かせないヤギに着目。「はごろも牧場」を設立し、在来種では搾乳期が限定されるため、繁殖期が異なるヤギを海外から輸入し、ヤギの乳製品の開発・販売に乗り出している。製造コストの削減、価格設定、消費者需要に合った商品企画など、事業化が着々と進む。(http://www.hagoromo-bokujo.co.jp/


ハッピートマトハッピーファーム(ハギノ建設)が栽培している「ハッピートマト」。




水力発電システム丸福久保田組が施工した小型の水力発電システム。




小舟木エコ村08年秋にオープン予定の「小舟木エコ村」イメージイラスト(地球の芽)。




改良土センター浄水場汚泥を改良土へ再生する大廣建設の施設「改良土センター」。




カーボンクレイブロック市川工務店が取り組んでいるカーボンクレイブロック。




続く>>本誌独自アンケート
新規事業の成否の分かれ目



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