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2007年12月13日更新

<11月号特集>事例2 創建ホーム

会社説明会で熱弁をふるう社長の魅力で
応募者殺到


採用枠10人に300人が入社試験を受けに来る。地方の建設会社ながら、就職人気度は群を抜いている。その理由は社長の魅力にあった。会社説明会で話す社長の温かさ、厳しさに魅力を感じ、優秀な人材が集まる。

会社の業績アップには優秀な社員が不可欠

地元・広島を中心に、自然素材にこだわった住宅の注文販売を手がける創建ホーム。社員100人程度だが、広島県民であればだれもが知っている有名企業だ。知名度が高まった背景には、地域密着型経営やテレビCMで黒田博樹投手や新井貴浩内野手など、広島カープの選手を起用してきたことも挙げられる。

山本静司社長優秀な人材の必要性を語る山本静司社長。真剣な口調のなかにも温かい人柄が感じられる。







同社の採用枠は10人だが、毎年6~7回行なわれる会社説明会には、合計700人もの学生が訪れ、熱心に耳を傾ける。この説明会では山本静司社長が檀上に立ち、約1時間、熱弁をふるう。説明会での山本社長は、親が子を見るように温かく、そして時には厳しい口調で語る。
「みなさんは20年以上も両親に育てられ教育を受けてきたのだから、どういう仕事をしたいのかイメージしながら就職活動すべき。他社を受けたい人も就職活動について聞きたいことがあるなら、何でも聞いてください」。

本社社屋本社社屋。地元密着型の中規模な会社だが、テレビコマーシャルも放映し、有名だ。






就職活動勉強会のような内容で、学生たち1人ひとりの目をしっかり見ながら話す。また、社員を紹介するときは名前だけではなく、仕事の成果についても学生たちに詳しく話す。そんな温かい社長の人柄にひかれ、学生たちは、真剣に仕事に取り組めて、家族的な温かみのある同社への入社を望むようになっていく。

説明会終了後、会場内で「当社に興味を持った理由」などの質問項目で構成するアンケートが配られる。最後の項目は「入社試験を受けますか」。希望者はその場で試験を受けられる。07年度は約300人が受験した。

社長はどんな仕事よりも会社説明会を最優先

創建ホームの創立は85年。会社説明会の開催は95年からだ。山本社長が会社説明会で話す内容が社会に出るうえで非常に参考となることや社長の熱く懐の深い人柄が大学生たちの間で話題になり、最初の説明会参加者は30人以下で「この業界では平均的な人数」(山本社長)だったのが年々増え続け、7~8年後には数百人規模に膨らんだ。

展示場の展示住宅展示場は広島県内外に6カ所ある。写真は三原市明神町にあるミスタ総合住宅展示場の展示住宅の1つ「子育て創造の家」。


また、説明会を通じて社長自身が仕事内容を詳細に説明することで入社の心構えができ、数々のメリットが得られる。例えば、新入社員は早期のうちに戦力となる。また離職率も下がり、かつては10人のうち1人か2人しか残らなかったが、7~8年前から逆に1人か2人しか辞めなくなった。

求人活動に力を入れてきた結果は売り上げにも表れてきている。年間売上高は02年の31億円から、37億円、48億円、60億円と増え続け、06年には66億円に達した。

熱心な社員で士気が高まる

入社4年目で、女性営業チームリーダーの渡邊明世さんは入社した経緯をこう話す。
「建築設計の仕事を志望していたので、就職活動時は大手ハウスメーカを中心に回っていました。でも次第に大手では自由な設計ができないことが分かってきました。そんななか、創建ホームの説明会に参加してここなら自分の能力を発揮した設計ができそうだと感じました」

オフィスオフィスはとても家庭的な雰囲気にあふれている。社長も社員に気軽に話しかける。




入社8年で、年間平均受注が10棟以上という優秀な営業係長の斉藤みゆきさんは、就職活動の際、住宅産業にこだわらず営業職を希望していた。「就職説明会に出席し、社長の話を聞いたとき、全社員が1つの方向に向かっているという会社の勢いをヒシヒシと感じました。それで入社を志望したのです」と斉藤さんは振り返り、現在の仕事への意気込みをこう語る。
「社長をはじめ、社員全員がお客さんに喜んでもらうことだけを願って一生懸命頑張っています。それは後輩も同じですね。だから、自分も頑張ろうという気になってきます」

社長の魅力にひかれて、優秀な人材が集まり、お互いに刺激し合う。その相乗効果により会社は確実に良い方向へと向かっているのだ。同社が社員をやる気にさせる仕組みは色々あるが、そのひとつが成績優秀者表彰制度。前年度の目標達成者全員を表彰して海外旅行がプレゼントされる。今年は20人の社員がハワイに旅立った。

斉藤みゆきさんと渡邊明世さん右/「社長をはじめ社員全員がお客さん思いで温かいです」と斉藤みゆきさん。左/渡邊明世さんは入社してから、社員全員が一生懸命だと改めて感じたそうだ。



山本社長は、「これからも全国展開は考えず、地場産業として地域発展に貢献してきたい」と言う。また、「山本は一代でも創建ホームは末代まで」が山本社長の口癖だ。将来的には社員たちに経営の舵取りを任せ、自分たちが好きな仕事ができる会社にしたいという。

当面は、年間売上高100億円以上の会社づくりを目指す。そのために営業拠点の拡大、経営企画室の設置や組織の再編などを行なっている。そのためにも会社をさらに飛躍させてくれる可能性を秘めた、優秀な人材の確保に力を入れる方針だ。

【会社クレジット】
創建ホーム

【所在地】〒725-0026 広島県竹原市中央4丁目7-3
【TEL】0846-22-8555
【創業】1985年
【資本金】5900万円
【売上高】66億9000万円(06年12月)
【従業員】101人(07年10月)
【事業内容】高級木造住宅から中高層ビルディングの設計・施工
【URL】http://www.soken-home.jp/

文・山下義昭

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