2007年11月15日更新
<労務Q&A>外国人研修生の社会保険
●富岡英紀(とみおか・ひでき):
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
●加藤美香(かとう・みか):
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。
当社は、千葉県で機械部品の製造を行なっています。1年前から中国人を研修生として受け入れており、2年目からは技能実習生とすることにしています。
受け入れから1年が経過し、紹介機関から「実習生へと移行する2年目以降は、社員と同じように労働保険や社会保険に加入させるように」との指示がありました。実習期間が終わってしまえば本国に帰ってしまう彼ら、とくに厚生年金は無駄になってしまうと思うのですが、それでも社会保険には加入させなくてはならないのでしょうか。
(千葉県 T社社長)
研修生のあいだは雇用関係が発生しないので会社が社会保険の手続きをする必要はありませんが、実習生になると雇用契約が生まれるため社会保険等への加入が必要になります。
社会保険労務士
経営・労務に関するコンサルティングのほか、ベンチャー企業への助成金コンサルティングや就業規則によるリスクヘッジなど付加価値の高いサービスにとくに力を入れている。
●加藤美香(かとう・みか):
社会保険労務士
労働基準監督署労働条件相談員、労働時間短縮アドバイザー、就業規則普及指導員等公的業務の経験を生かし、企業への人事労務コンサルティングに力を入れている。
当社は、千葉県で機械部品の製造を行なっています。1年前から中国人を研修生として受け入れており、2年目からは技能実習生とすることにしています。受け入れから1年が経過し、紹介機関から「実習生へと移行する2年目以降は、社員と同じように労働保険や社会保険に加入させるように」との指示がありました。実習期間が終わってしまえば本国に帰ってしまう彼ら、とくに厚生年金は無駄になってしまうと思うのですが、それでも社会保険には加入させなくてはならないのでしょうか。
(千葉県 T社社長)
研修生のあいだは雇用関係が発生しないので会社が社会保険の手続きをする必要はありませんが、実習生になると雇用契約が生まれるため社会保険等への加入が必要になります。解 説
国際交流や国際貢献の促進を目的に、国は、外国人の研修および技能実習制度の拡充を推進しています。外国人たちに日本企業で習得した技術・技能・知識を持ち帰ってもらい、母国の産業発展に役立ててもらうことが狙いですが、こうした外国人の受け入れはおもに協同組合を通じて行なわれます。
この制度ですが、研修期間中については労働者扱いにはならないため、会社との間に雇用関係は生じません。つまり、労働保険や社会保険に加入させる必要はありません。しかし研修期間終了後、技能実習生になった場合には、雇用契約が発生するため、他の社員と同じく労働保険や社会保険に加入させる義務が生じることになります。
確かに実習期間が終われば帰国するわけですが、実習生として働くうえで、ケガや病気、さらには障害などのリスクをカバーするためにも必要となりますので、必ず手続きをしてください。
厚生年金については、加入期間が6カ月以上となり、研修生が帰国した場合には、加入期間等に応じた「脱退一時金」を請求することができます。
また研修期間中、会社は労働保険や社会保険の手続きをする必要はありませんが、研修生は日本国内に住所を有することになるため、国民年金の加入義務が発生します。
ただし、前年の所得はありませんので、保険料の免除申請をすれば免除される場合がほとんどです(免除申請には、「全額免除」「4分の3免除」「半額免除」「4分の1免除」の4種類があり、世帯数と前年所得により免除対象となる種類が決まります)。研修生には市区町村の窓口で手続きを行なうよう指導してください。
【参考資料1】外国人研修・技術実習制度:11KB
【参考資料2】脱退一時金:14KB
※PDFファイルを見るには、Adobe Readerが必要です。お持ちでない方は、下記URLから無償でダウンロードできます。
Adobe Reader:http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html
国際交流や国際貢献の促進を目的に、国は、外国人の研修および技能実習制度の拡充を推進しています。外国人たちに日本企業で習得した技術・技能・知識を持ち帰ってもらい、母国の産業発展に役立ててもらうことが狙いですが、こうした外国人の受け入れはおもに協同組合を通じて行なわれます。
この制度ですが、研修期間中については労働者扱いにはならないため、会社との間に雇用関係は生じません。つまり、労働保険や社会保険に加入させる必要はありません。しかし研修期間終了後、技能実習生になった場合には、雇用契約が発生するため、他の社員と同じく労働保険や社会保険に加入させる義務が生じることになります。
確かに実習期間が終われば帰国するわけですが、実習生として働くうえで、ケガや病気、さらには障害などのリスクをカバーするためにも必要となりますので、必ず手続きをしてください。
厚生年金については、加入期間が6カ月以上となり、研修生が帰国した場合には、加入期間等に応じた「脱退一時金」を請求することができます。
また研修期間中、会社は労働保険や社会保険の手続きをする必要はありませんが、研修生は日本国内に住所を有することになるため、国民年金の加入義務が発生します。
ただし、前年の所得はありませんので、保険料の免除申請をすれば免除される場合がほとんどです(免除申請には、「全額免除」「4分の3免除」「半額免除」「4分の1免除」の4種類があり、世帯数と前年所得により免除対象となる種類が決まります)。研修生には市区町村の窓口で手続きを行なうよう指導してください。
【参考資料1】外国人研修・技術実習制度:11KB
【参考資料2】脱退一時金:14KB
※PDFファイルを見るには、Adobe Readerが必要です。お持ちでない方は、下記URLから無償でダウンロードできます。
Adobe Reader:http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html



